この記事のポイント
からだ
通信
通信
- 腰痛の原因のひとつに、椎間板そのものから痛みが生じる「椎間板性腰痛」があります
- MRIで椎間板の後ろが白く光って見える所見を「HIZ」と呼びます
- HIZがあっても腰痛がない方もいるため、確定診断には椎間板ブロックによる確認が必要です
前回は、見逃してはいけない「危険な腰痛」についてお話ししました。今回は、いわゆる腰痛の原因の中から、椎間板性腰痛の原因のひとつであるHIZ(High Intensity Zone)についてお話しします。

HIZ:赤矢印。黒く変性した椎間板の背側に認める白く光る部分。
もちろん、この画像所見だけで腰痛の原因と断定することはできません。HIZが椎間板性腰痛の患者さんに特徴的な所見であるとする報告がある一方で、腰痛のない方にもHIZが認められるという報告もあり、現在も一致した見解は得られていません。

Pfirrmann(ファーマン)分類:椎間板変性の5段階
健康な椎間板は水分が多く、白く光って見えます。しかし変性が始まると、徐々に黒ずんできます。グレード3を超えて全体が黒くなった状態は「ブラックディスク」と呼ばれ、変性が進んでいると判定されます。

椎間板の損傷から、MRIで白く光って見えるまでの流れ
また、もともと椎間板には痛みを感じる神経はありません。しかし椎間板の変性に伴って、痛みを感じる神経が椎間板の中へ侵入してきます。この結果、腰痛を自覚するようになると考えられています。
HIZとは、MRIに写る「白く光る部分」
HIZは、MRIにおける腰椎椎間板の画像所見です。椎間板の線維輪(せんいりん)の後方に見られる、高輝度変化(白く光って見える部分)を指します。
確定診断には「椎間板ブロック」が必要です
HIZが腰痛の原因かどうかを確かめるには、椎間板ブロックという検査が必要になります。レントゲン透視などを用いて椎間板を穿刺し、麻酔薬と炎症止めを注入します。これで痛みが軽減すれば、そのHIZが腰痛の原因であると判断できます。椎間板の変性を評価する「Pfirrmann分類」
MRIによる椎間板変性の診断では、世界的に用いられているPfirrmann(ファーマン)グレードが指標となります。椎間板の信号の強さと、内部構造の均一性を5段階で評価するものです。
では、HIZはなぜ白く見えるのでしょうか
椎間板が損傷し、そこで炎症が起きると「むくみ」が生じます。その水分量の変化が、MRIで白く強調されて映るのです。


